/ProjectKalokagathia/1/P1010/experiment/report
Ⅰ.背景
「孔雀の尾羽根計画」に基づき、実施された降臨の儀式は、物理的・精神的双方の準備を尽くしたにも関わらず神の降臨には至らなかった。
本件を受け、成原眞子を中心とする上層幹部は、以下の新たな仮説を提示した。
「精神のみではなく、神の依代(よりしろ)としての完全な肉体が存在しない限り、真なる降臨は不可能である」
この仮説に基づき、第二段階としての新計画が始動した。
Ⅱ.計画目的
本計画の最終目的は、
「神の降臨に耐えうる“完全なる器”を人工的に創出すること」
この器は、「神体(しんたい)」と呼称され、肉体的強度・精神的収容能力・霊的共鳴性を兼ね備えた存在でなければならない。
Ⅲ.計画指導体制
- 総指導責任者:成原眞子(NARIHARA LAB)
└ 儀式を設計・執行した中心人物。第一段階の結果を踏まえ、計画を進める。 - 管掌部門:テミス
└ 独立して情報収集・素材の調達・検証実験・などを実行。
Ⅳ.計画の主な構成要素
Phase α:素材の収集と基礎評価
- 先天的異常性、視覚・内臓器官の特異性を評価指標とし、各地より特異個体を被検体として確保。
- 素材は生育環境・遺伝背景・信仰耐性の観点で分離・管理。
Phase β:移植と融合による形態最適化
目的に応じ、被検体へ以下のような融合的移植・再構築を実行。
- 眼球の多重配置(頭部・肩甲骨部などへの増設)
- 腸管の伸展と増幅(霊的情報の“腸脳”伝達試験)
- 心臓の双装化(左右対称型二心構造)
- 声帯の再配置・多層化(聖句詠唱時の倍音共鳴)
- 脳梁および松果体の他個体からの換装
※移植素材については外部マーケットより日本製のものを調達。
適合率を上昇させるため同マーケットから取得した薬剤を使用。
Phase γ:精神干渉実験による耐性測定
- 一定期間の感覚遮断・強制覚醒・光脳波刺激・逆位記憶投与等により、意識の統合性と侵蝕耐性を計測。
- 過去の降臨失敗時に記録された“神託”を断片再生し、被験者に聴取させ感応適正を計測。
※この段階での精神破壊率は92.4%。残留者のみを次段階へ送致。
Phase δ:候補体の確定と魂の調律
- 生理的安定性、構造的異常耐性、信仰受容性に基づき候補者を階位S〜Cに分類。
- 階位Sに分類された候補体は、供物との交感訓練・神語耐聴訓練・人格脱構造化を経て、最終的な神体候補とされる。
Ⅴ.備考
- 本計画においても人権・倫理の概念は適用外とする。
- 万が一、第二段階でも降臨に至らない場合、「第三段階」への移行が検討されている。
